Zoomの「ブレイクアウトルームへの画面共有」の可能性

Zoom5.7.0で、メインルームからのホストによるブレイクアウトルームへの強制画面共有が実装されました。

これは、ブレイクアウトルーム中に、ホストや共同ホストが、各ブレイクアウトルームに向けて自分の画面を強制的に共有させるという機能です。

ブレイクアウトルームに共有する方法

画面共有の操作画面に、「ブレイクアウトルームに共有」というチェックボックスがあります。ブレイクアウトルーム中に、この場所にチェックを付けて画面共有を開始すればOKです。

ブレイクアウトルーム内で、他の参加者が画面共有していても、それを中断して、上書きする形で画面共有を開始できます。

メインセッションの画面共有がされると、ブレイクアウトルームでの画面共有は通知が出たのち、メインセッションからの画面共有に上書きされます。

利用の可能性

ブレイクアウトルームはグループワークを行うような研修では重宝しますが、ブレイクアウトルームを開始した後に、主催者がブレイクアウトルームに連絡する方法に多少難があります。

「放送」という機能がありますが、これは参加者の画面の上のほうに小さく表示されるのみで、時間が経つと消えてしまいます。見逃してしまう参加者も少なくありません。

重要な指示を追加して伝えたい、残り時間を確実に伝えたい、といった場合に、すべてのブレイクアウトルームを巡回して伝える等の方法をとる必要がありました。

そんな場合、「ブレイクアウトルームに共有」を使って、指示を伝えるという方法がとれます。

  • PowerPointなどに指示事項を記述して、それをブレークアウトルームに画面共有する
  • 画面共有にある「ホワイトボード機能」に指示事項を記載して伝える

などが考えられます。

強制的に参加者の画面共有が中断されるので、一旦、参加者の作業は止まってしまいますが、どうしても伝えたい内容ならば、むしろそのほうがよいかもしれません。

注意点

参加者のアプリも5.7.0以上でないと、メインルームからの強制画面共有はきかない。という点に注意が必要です。また、そして、参加者が画面共有できているか否かは、ホストからは分かりません。

つまり、確実に画面共有で伝えるには、最初に参加者全員のZoomアプリが5.7.0以上であることを確認しておかなければならないのです。

参加者のZoomアプリが5.7以上とそれ未満が混在していた場合、5.7以上のアプリで参加している参加者には、画面共有での上書きが実行され、それ以外にはされないという形になります。全員に同じ内容を伝えなければならない、ということの担保が難しい状況です。

ブレイクアウトルーム内に、ひとりでも5.7以上の参加者がいれば、とりあえずは伝達事項は伝わると考え、「他の参加者にも伝えてください」と指示事項に付記しておくのが当面の対応策となりそうです。

Follow me!